■老年学
老年学
1、
GERONTOLOGY (老年学)とは成人後期から起こる変化を生物学的、社会学的、そして心理学的に学ぶ学問なのです。
老年学の目的は、とってもシンプル!
「高齢者の生活の質を高めるため」の学問です。
この「生活の質」とは健康、社会福祉、精神衛生などです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
老年学の目的は、とってもシンプル!
「高齢者の生活の質を高めるため」の学問です。
この「生活の質」とは健康、社会福祉、精神衛生などです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2、和田ジャーナルさんから
wadajournal.com/essay/2006/essay_2006_ronen.htm桜美林大学大学院の柴田博教授の会長講演のタイトルは『高齢者の社会貢献の意義』。高齢者が保護され、介護され弱者としての高齢者ではなく、生きがいを持って仕事やボランティアとして、社会貢献する前向きに生きる高齢者の人間学であるというメッセージが、柴田教授の講演から聞こえてくる。
アメリカで語られ始めた概念であるが、「サクセスフル・エイジング」がある。「成功した年のとり方」とでも訳しておこうか。今回の学会でもこの概念が大きなテーマになった。
柴田会長は講演の中で「サクセスフル・エイジングの条件」として三つの条件を示した。
1) 長寿 2) 高い生活の質(QOL) 3) 高い社会貢献。
人生の完成期が、健康で、社会に対して貢献できることは、無上の喜びに違いない。
「団塊の世代07年問題」がある。600万人を超すこの世代が相次いで定年を迎える。2015年には、団塊の世代の人たちが老人としてカウントされる。やがて後期高齢者になる。そのとき、医療費は80兆円に膨れ上がるといわれている。年金はどうなる。これからが日本の正念場なのだ。
55歳から75歳までを「ヤング・オールド」という言い方があるが、この人たちの能力は中年期とほとんど変わらない。知能も、経験や言語能力をを示す「結晶性能力」は、80歳位まで、急激な下降線は認められない。作家、音楽家、宗教家、工芸職人など、高い能力を維持し、志高く生きている例は枚挙にいとまない。
サクセスフルエイジングという概念は、日本ではまだ社会に浸透している考え方ではない。しかし、経営者もサラリーマンも、塾考に値する概念であると思う。
日本老年社会学会に話を戻そう。世界でもっとも高齢化し、高齢社会を切り抜けていくパイオニアにならなくてはならない日本で、大学院レベルで老年学を研究するコースは、桜美林大学大学院がただひとつというのも奇異である。官僚に、産業界に、老年学という学問を学んだ人材が要求されている。また市民レベルでも、老年のことを情感で思うのではなくて、論理的に考えていく姿勢が必要ではないか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3、
サクセスフル・エイジングは、「幸せな老後」と訳されているが、単に偶然幸せになったという意味ではなく、成功裏に老いるという加齢のプロセスについての意味が含まれる。成功裏に老いた人々を調査した結果、サクセスフル・エイジングは、個人の遺伝子によって決まるのではなく、生活の仕方によって獲得できるものであるとされた。サクセスフル・エイジングの要素は、(1)病気、疾病を避ける、(2)高い精神的・身体的機能の維持、(3)人生における熱心な活動からなり、この三要素を備えるようにすることがサクセスフル・エイジングに繋がると考えられた。(図1参照)このモデルは、高齢者の生活 を評価する基準に使うことも可能で、介護を受けている高齢者といえども、病気を避け、日常生活機能を維持し、社会的活動や他人にかかわっていけるようにすることは、生活の質を保証することに繋がる。
図1 サクセスフル・エイジング |
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4、元気プラザさんからwww.genkiplaza.or.jp/005information/07column/mailmag_200903.html
人生の質(QOL)を高めるアクティブエイジングのすすめ
健康科学大学学長 医療法人社団こころとからだの元氣プラザ 学術顧問
折茂 肇
健康科学大学学長 医療法人社団こころとからだの元氣プラザ 学術顧問
折茂 肇
健康長寿の三大要素とは?
健康長寿のために何が必要なのかを考える時、私は健康・経済的基盤・生きがいの3つが大事であると考えています。
また、生活を支える年金や利息収入などの経済的基盤、また、趣味、就労、ボランティア活動などの生きがいも、アクティブエイジングを実践するためには大変大事ではないかと考えています。
老年期の健康指標とは?
私は老年期においては、特に「自立機能」を保つことが大変重要と考えています。自立機能とは、関節が痛いとか糖尿病に罹患しているなど、たとえ病気を持っていても自分の生活がきちんとできるならば それでいいではないかという考え方です。
自立機能を維持するための三大要因
WHOでは、自立機能を「身体的自立」「精神的自立」「社会的自立」の3項目に分類しています。
身体的自立とは、食事や移動、さらに着替えなどが自分でできるかといった非常に基本的な動作と、電話をかける、買い物ができる、家計簿をつけるなど、もう少し高度な作業を含む手段的自立のことを言います。
精神的自立とは、認知機能がしっかりしていてぼけておらず、さらに情緒が安定していて、うつ病などに罹患していないことを示します。
社会的自立とは、人とのお付き合いや、ボランティア活動といった社会的な活動ができることを言います。人間は社会的動物と呼ばれるように、決して一人では生きていけませんので、社会との繋がりは非常に大切なことです。
自立機能を維持するためには、食習慣、運動および社会的活動が重要になります。
コメント